UAV 写真測量
国土交通省では、「ICTの全面的な活用(ICT土工)」等の施策を建設現場に導入することによって、建設生産システム全体の生産性向上を図り、もって魅力ある建設現場を目指す取組であるi-Construction(アイ・コンストラクション)を進めています。
公共測量においてもUAVを用いた公共測量マニュアル(案)及び安全基準(案)が公表されており、地形地物を3次元データとしてとらえる計測技術が急速に進化しています。 特に写真計測技術はデジタルカメラの高性能化とドローンの小型化及び解析コンピュータの高性能化など、航空写真測量とは違い比較的簡単に小規模な測量を行う事が出来るようになりました。
当社では三次元点群作成のため本機を導入し運用を始めました。
【写真:エンルート社製 QC-730】
QC730で撮影したオルソー画像
オルソー(無歪)画像
接合された写真データから点群データを生成。
生成された点群データはパソコン上で360°回転できるため、現地では見ることのできない視点から確認する事が出来るため現場情報を屋内で管理することができます。
【写真:写真データから生成されたオルソー画像】
点群データ発生状況-1
点群データ発生状況-2
3次元レーザースキャナー計測
測量分野で注目されているレーザーを使用した3次元計測技術です。短時間で(1秒間に30000点以上の点群データ)広範囲の地形・建物などの詳細な3次元座標の取得が可能です。
土木分野に利用されるようになってから10年以上たっていますが、計測機のレベルアップやコンピュータの高性能化にり大量の点群データの処理が可能となりました。 これにより、ある程度限られていた用途が大幅にアップし、活用事例が増加しており、これからますます注目される計測技術となるでしょう。
活用事例
- 橋梁調査
- 建物外観計測
- 地形測量
- 危険地域での遠隔調査
- 文化財等古墳調査
- 地滑り動態観測
- 起工測量
- 3次元施工による現況データの取得
トンネル変状計測
地上型レーザースキャナーにより、内壁を計測し補修設計等の資料に活用します。
データは点群であるため、定期計測する事で構造物の変移や変状をとらえることができます。
ライカRTC360による計測状況-1(トンネル)
ライカRTC360による計測状況-2(ダムサイト作業ヤード下)
RTK-GNSS測量による深浅測量
深浅測量実施箇所付近に設置された基準点を使用しRTK-GNSS測量によりリアルタイムに船位(測深位置のXY座標値)と標高(海底標高)をも求める測量です。
従来の深浅測量では、水面から海底までの深さを測深機によって求め水位標高から換算するため、水位変動の影響や観測後の整理に労力を要していました。 ネットワーク型やRTK-GNSSによる深浅測量では、リアルタイムに位置情報を取得し海底標高を記録するので、観測後の整理もパソコンからデータ出力するだけで横断データ等を得ることができます。
船位決定 RTK-固定局
船位決定 RTK-移動局
ネットワーク型RTK-GNSS測量
【写真:ネットワーク型RTK-GNSS 標定点観測状況】